うまくいってる人の考え方
- 広 天田
- 7月2日
- 読了時間: 3分
最近読んだ一冊の本が、私の中にすっと入ってきました。ジェリー・ミンチントン著『うまくいっている人の考え方』。
どれも当たり前のようでいて、気づかないうちに忘れていたり、後回しにしてしまっていたりする「心の持ち方」がたくさん詰まっていました。
福祉の仕事は、人との関わりが深いぶん、どうしても自分を見失いそうになる瞬間があります。そんなとき、この本に書かれていた言葉が、道しるべになると感じたので、いくつかご紹介させてください。
◆ 失敗しても悩まない。反省はするが、引きずらない。
人の生活に向き合う現場では、「あのとき、もっとこうすれば…」と考えてしまうことがよくあります。でも著者は、「悩むことに意味はない。ただ反省して、次に活かせばいい」と言います。
これは、現場での振り返りやカンファレンスにも通じます。課題を共有し、前を向くことが私たちの成長につながる。そう思うと、失敗も大切な糧になります。
◆ 自分で考えて、自分で決める。
私たちの仕事はチームプレー。だからこそ、周囲の意見に流されることもある。けれど、自分の軸を持つことは、ぶれないケアをするためにも大切。
「あなたはどう思う?」と自分に問いかける習慣をつけることで、迷わず判断できるようになります。
◆ 感謝や褒め言葉は、ちゃんと口にする。
「ありがとう」や「さすがだね」は、言う側も聞く側も、心があたたかくなる魔法の言葉です。
職場でも家庭でも、照れずに伝えることを意識するようになってから、チームの空気がちょっとずつ柔らかくなってきた気がします。
◆ 本当にしたくないことは、断る。
優しさと自己犠牲は違います。無理に引き受けて、自分が苦しくなってしまっては、本末転倒。
「これは私がやるべきこと?」と立ち止まることも、プロとしての責任だと感じています。
◆ 自分の健康と気分は、自分で責任を持つ。
忙しさにかまけて、つい自分を後回しにしてしまう。でも、いいケアは、自分自身が元気でなければできない。
私は最近、毎朝ストレッチと深呼吸を日課にしました。小さな習慣でも、自分を大切にしている実感があります。
◆ 他人に期待しない。自分に期待する。
「どうしてあの人は○○してくれないの?」とイライラするより、「自分にできることは何か?」と考えた方が、心はずっと軽くなる。
他人をコントロールすることはできませんが、自分を変えることはできます。
◆ 一部の人に嫌われても気にしない。
どんなに丁寧に接しても、合わない人はいる。それでいい。
自分の信じる道を歩むことを恐れずにいたいです。
◆ 今の自分が、現時点でのベストだと考える。
「まだまだだな」と思ってしまうときこそ、「ここまでよくやってきた」と自分を労う。
完璧じゃなくていい。今の自分にできる精一杯が、きっと誰かの力になっています。
◆ 完璧を求めない。
理想に近づこうとする努力は素晴らしい。でも、「完璧じゃなきゃ意味がない」と思ってしまうと、心がすり減ってしまいます。
ちょっとくらい抜けてても、失敗しても、それが“人間らしさ”だと思えるようになりました。
この本には、派手な成功論は書かれていません。
でも、「幸せに、心穏やかに生きるための知恵」が、静かに、そして力強く詰まっています。
人生を支える仕事。自分自身の心の持ち方が、すべての土台になる。
そう気づかせてくれた一冊でした。
今日も、笑顔で「いま幸せです」と言えるように。
明日も、周りと「ともに想える人生に」近づけるように。

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