「心」が伝わる瞬間
- 広 天田
- 4月13日
- 読了時間: 1分
先日、小学二年生の息子と一緒に銭湯に行きました。
湯船に浸かりながら、一日の疲れを癒していたその時――
ふと、息子が小さな手で、私の背中を洗ってくれました。
「おとうさん、いつもありがとう」
そんな言葉が聞こえてきそうな、優しい力加減。
思わず、目頭が熱くなりました。
ああ、人の手って、あたたかい。
心があるって、こういうことかもしれない。
いま、介護の世界は大きな岐路に立っています。
2025年問題――。
介護人材は深刻な不足が続き、業界全体が効率化や省力化を求められています。
ロボット技術の導入は、もはや避けては通れない時代です。
けれど私は思います。
たとえ、洗車機のようなロボットが人の体を洗える時代が来たとしても、
“心”がこもった介護は、人にしかできない。
ぬくもりのある手で、
その人の体温や呼吸を感じながら、
「今日も一緒に過ごせてうれしいです」
そんな想いを伝えることができるのは、やっぱり“人”です。
テクノロジーがどれほど進化しても、
私たちが忘れてはいけないのは、“心”のあるケア。
息子の小さな背中に教えられた、大切なこと。
それは、介護の未来にこそ、守り続けていきたい「原点」なのかもしれません。

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