真夏の暑い日々が続く中で、夕方にふとひょうが降り始めました。なぜ、夏なのに氷の塊が降るのか疑問に思ったので、改めてひょうだできるメカニズムを調べました。
地表面で暖められた空気には、海などから供給される多くの水蒸気が含まれています。空気は暖められると軽くなるので、上空に昇っていきます。一方で、上空へ行くにしたがい気温は下がります。すると、空気の中に含むことができる水蒸気の量が少なくなり、余った水蒸気は細かな水滴に戻り、雲になるのです。さらに上昇すると、水滴は細かな氷である「あられ」になります。氷同士が衝突して大きくなったり、氷の表面についた水滴がさらに凍ったりして、積乱雲の中で「ひょう」になっていきます。
実は、積乱雲から降ってくるので、「ひょう」は夏の季語なのです。老人ホームの施設内に響き渡る屋根をたたきつける音に怯えながらも、外を見ながらいつもとは違う異常気象を入所者さまと鑑賞していました。ひょうが原因となって不幸なことが起こらないことを祈るばかりです。
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